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運用実績の見方(2) [投資・資産運用]


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前回は、上表の言葉について説明しました。
(※リターン(年率)、標準偏差(年率)、下方偏差(年率)、シャープ・レシオ、ソルティノ・レシオ の説明は、前回ブログ「運用実績の見方(2)」をご覧下さい。)

上表は、2014年3月末から2016年5月末までの運用実績です。
当サイトの運用ポートフォリオと著名なバランス型運用の投資信託の実績を記載しています。
この表の見方について、以下説明していきます。

「運用ポートフォリオ」vs「のむラップ(普通型)」の比較
まず両者のリターン(年率)は、それぞれ(※A1)+5.67%(※A3)+5.70%で、ほぼ同じといえます。

次に下方偏差(年率)を見ると、それぞれ(※B1)2.64%(※B3)6.61%で、まったく水準が異なります。「運用ポートフォリオ」の数値は、「のむラップ(普通型)」の半分にもなりません。つまり「運用ポートフォリオ」は、損失を出す危険については、「のむラップ(普通型)」の半分も負っていないということです。

これが意味することは、「運用ポートフォリオ」は、「のむラップ(普通型)」の半分未満しか損失が出る危険を犯していないのに、ほぼ同じリターン(+5.67%≒+5.70%)を上げているということです。

これを簡単に把握するために使うのが、「ソルティノ・レシオ」です。
「ソルティノ・レシオ」は、「リターン(年率)」÷「下方偏差(年率)」で計算しますので、上記の計算結果をひとつの数値で表す指標といえます。
以下のとおり、「運用ポートフォリオ」は2.15で、「のむラップ(普通型)」は0.86です。

「運用ポートフォリオ」 
リターン(年率)+5.67% ÷ 下方偏差(年率)2.64% = ソルティノ・レシオ 2.15

「のむラップ(普通型)」 
リターン(年率)+5.70% ÷ 下方偏差(年率)6.61% = ソルティノ・レシオ 0.86

簡単な解釈の方法としては、「運用ポートフォリオ」は(危険という意味での)リスク1単位あたり、年率で2.15のリターンを上げている一方、「のむラップ(普通型)」はリスク1単位あたり、年率で0.86のリターンを上げている、だから数値が大きい「運用ポートフォリオ」の方がリスク・リターンのバランスの観点では優れていると、読み取ります。

ただし、これは絶対的に「運用ポートフォリオ」が「のむラップ(普通型)」より優れていることを意味するわけではありません。なぜなら、投資を行うときに、すべての人が「リスク1単位あたりのリターンの高さ(=”運用の効率性”といいます)」を求めるとは限らないからです。
人によっては、損失が出る危険の大小はどうでもいいから、とにかくリターンが高いほうがいい、というケースもあります。その場合は、当然、リターン(年率)が高いほうを選択することになります。


勿論、取るデータ期間によって評価は変わります。上表のデータ期間で見る限りでは、上述の評価となります。

いずれにしましても、上表のうち重要な指標は、単純なリターンの大きさを見る「リターン(年率)」と運用の効率性(リスク1単位あたりのリターンの大きさ)を見る「ソルティノ・レシオ」です。


次回は、「運用ポートフォリオ」vs「コアラップ(安定型)」の比較を説明します。


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