インデックスファンドにどのように投資するべきか？３（続編） [投資・資産運用]
Investor Directions
http://investor-directions.jimdo.com/
前回、私が使用する投資対象の資産について、書きました。
具体的に再掲しますと、以下のとおりです。
① 国内株式
② 国内債券
③ 海外株式（為替ヘッジ無）
④ 海外株式（為替ヘッジ付）
⑤ 海外債券（為替ヘッジ無）
⑥ 海外債券（為替ヘッジ付）
⑦ 新興国株式（為替ヘッジ無）
⑧ 新興国債券（為替ヘッジ無）
⑨ 新興国債券（為替ヘッジ付）
この9資産は、大別すると、「安全資産」と「リスク性資産」に分類できます。
「安全資産」とは、リターンの変動率が小さく、リスク（標準偏差）が小さい資産のことです。言い換えると、高いリターンは期待できないが、リスクが小さめで安定したリターンを得られる資産のことを言います。具体的には、②国内債券、⑥海外債券（為替ヘッジ付）を言います。
一方、「リスク性資産」とは、逆にリスクは大きいが、大きなリターンを期待できる、ハイリスク・ハイリターンの資産のことです。具体的には、①国内株式、③海外株式（為替ヘッジ無）、④海外株式（為替ヘッジ付）、⑦新興国株式（為替ヘッジ無）、⑧新興国債券（為替ヘッジ無）です。
その中間的な資産が、⑤海外債券（為替ヘッジ無）、⑨新興国債券（為替ヘッジ付）です。
⑤海外債券（為替ヘッジ無）のリスクは、債券の価格変動リスクと為替リスクに分けられますが、前者の債券の価格変動リスクは、安全資産のリスクと言えます。
しかし、為替リスクについては、日本円の対米ドルの動きは、株式と同様、世界的に景気が好調な時は円安傾向、不況のときは円高傾向に進みやすいため、原則的にはリスク性資産に近いと言えます。ただし投資する債券の対象によって、その度合いは大きく異なります。例えば、米国国債・英国国債・ドイツ国債へ投資する場合と、オーストラリア国債やノルウェー国債へ投資する場合では、リスク性資産としての度合いはまったく異なります。後者は、豪ドル・ノルウェークローネに投資することになりますが、二つとも資源国通貨になりますので、景気動向に対し、非常にセンシティブになります。一方、前者は、米ドル・英ポンド・ユーロへの投資ですので、後者ほど景気にはセンシティブではありません。従って、前者より後者の方がリスク性資産としての度合いが強くなります。
最後に、⑨新興国債券（為替ヘッジ付）ですが、この利回りは、米ドル建て債券の利回りに、新興国へ投資するリスクプレミアム分の利回りが上乗せされたものです。為替リスクは、米ドル建てに為替売り予約のヘッジが付いていますので、原則ありません。したがって、安全資産の米国債券（ヘッジ付）に、リスク性資産の新興国リスクプレミアムを乗せた「ハイブリッド資産」へ投資をしていることになります。
上記のとおり、私が基本の投資対象と考える9資産を「安全資産」、「リスク性資産」、「ハイブリット資産」へ分類しました。
では、次にアセットアロケーションの策定を考えていきましょう。
私がおこなうアセットアロケーションの決定プロセスでは、第1段階で「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安を決定し、それをベースに第2段階として個別資産（上記①～⑨）の配分を決め、最終的なアセットアロケーションとします。
第1段階の「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安の決定で、私が基本的な要素として最も重視するのは、景気動向です。景気動向以外にも市場を動かす要素はありますが、8割は景気動向で決めていいと考えています。
景気動向と「安全資産」、「リスク性資産」の関係は以下のとおりです。
景気好調＝＞ 「安全資産」を少なめに、「リスク性資産」を多めにする。
景気低迷＝＞ 「安全資産」を多めに、「リスク性資産」を少なめにする。
以前のブログで書きましたが、私が運用をおこなう際に、多資産を組み合わせたポートフォリオのリスク水準（標準偏差）は年率５％が目標です。この水準を達成しようとすると、私の計算では、基本の「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安は６０％：４０％です。
この６０％：４０％の比率をベースにしつつ、上記のとおり、景気好調～景気低迷の度合いを考慮して配分を策定、さらに景気動向以外の要素も加味し、最終的な配分目安を最終決定します。これをベースにして、個別資産のアセットアロケーションを決めていきます。
次回、アセットアロケーションの決定方法の続きを書きます。
今回はここまで。
関連サイト”Investor Directions”もご覧下さい。
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前回、私が使用する投資対象の資産について、書きました。
具体的に再掲しますと、以下のとおりです。
① 国内株式
② 国内債券
③ 海外株式（為替ヘッジ無）
④ 海外株式（為替ヘッジ付）
⑤ 海外債券（為替ヘッジ無）
⑥ 海外債券（為替ヘッジ付）
⑦ 新興国株式（為替ヘッジ無）
⑧ 新興国債券（為替ヘッジ無）
⑨ 新興国債券（為替ヘッジ付）
この9資産は、大別すると、「安全資産」と「リスク性資産」に分類できます。
「安全資産」とは、リターンの変動率が小さく、リスク（標準偏差）が小さい資産のことです。言い換えると、高いリターンは期待できないが、リスクが小さめで安定したリターンを得られる資産のことを言います。具体的には、②国内債券、⑥海外債券（為替ヘッジ付）を言います。
一方、「リスク性資産」とは、逆にリスクは大きいが、大きなリターンを期待できる、ハイリスク・ハイリターンの資産のことです。具体的には、①国内株式、③海外株式（為替ヘッジ無）、④海外株式（為替ヘッジ付）、⑦新興国株式（為替ヘッジ無）、⑧新興国債券（為替ヘッジ無）です。
その中間的な資産が、⑤海外債券（為替ヘッジ無）、⑨新興国債券（為替ヘッジ付）です。
⑤海外債券（為替ヘッジ無）のリスクは、債券の価格変動リスクと為替リスクに分けられますが、前者の債券の価格変動リスクは、安全資産のリスクと言えます。
しかし、為替リスクについては、日本円の対米ドルの動きは、株式と同様、世界的に景気が好調な時は円安傾向、不況のときは円高傾向に進みやすいため、原則的にはリスク性資産に近いと言えます。ただし投資する債券の対象によって、その度合いは大きく異なります。例えば、米国国債・英国国債・ドイツ国債へ投資する場合と、オーストラリア国債やノルウェー国債へ投資する場合では、リスク性資産としての度合いはまったく異なります。後者は、豪ドル・ノルウェークローネに投資することになりますが、二つとも資源国通貨になりますので、景気動向に対し、非常にセンシティブになります。一方、前者は、米ドル・英ポンド・ユーロへの投資ですので、後者ほど景気にはセンシティブではありません。従って、前者より後者の方がリスク性資産としての度合いが強くなります。
最後に、⑨新興国債券（為替ヘッジ付）ですが、この利回りは、米ドル建て債券の利回りに、新興国へ投資するリスクプレミアム分の利回りが上乗せされたものです。為替リスクは、米ドル建てに為替売り予約のヘッジが付いていますので、原則ありません。したがって、安全資産の米国債券（ヘッジ付）に、リスク性資産の新興国リスクプレミアムを乗せた「ハイブリッド資産」へ投資をしていることになります。
上記のとおり、私が基本の投資対象と考える9資産を「安全資産」、「リスク性資産」、「ハイブリット資産」へ分類しました。
では、次にアセットアロケーションの策定を考えていきましょう。
私がおこなうアセットアロケーションの決定プロセスでは、第1段階で「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安を決定し、それをベースに第2段階として個別資産（上記①～⑨）の配分を決め、最終的なアセットアロケーションとします。
第1段階の「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安の決定で、私が基本的な要素として最も重視するのは、景気動向です。景気動向以外にも市場を動かす要素はありますが、8割は景気動向で決めていいと考えています。
景気動向と「安全資産」、「リスク性資産」の関係は以下のとおりです。
景気好調＝＞ 「安全資産」を少なめに、「リスク性資産」を多めにする。
景気低迷＝＞ 「安全資産」を多めに、「リスク性資産」を少なめにする。
以前のブログで書きましたが、私が運用をおこなう際に、多資産を組み合わせたポートフォリオのリスク水準（標準偏差）は年率５％が目標です。この水準を達成しようとすると、私の計算では、基本の「安全資産」と「リスク性資産」の配分目安は６０％：４０％です。
この６０％：４０％の比率をベースにしつつ、上記のとおり、景気好調～景気低迷の度合いを考慮して配分を策定、さらに景気動向以外の要素も加味し、最終的な配分目安を最終決定します。これをベースにして、個別資産のアセットアロケーションを決めていきます。
次回、アセットアロケーションの決定方法の続きを書きます。
今回はここまで。
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